かたふり

望みの海と桜の港を行き交う船乗り

あの日から

だいきほのプレお披露目公演、2017年雪組全国ツアー公演「琥珀色の雨にぬれて」の初日から、今日でちょうど1年になる。だいきほ、と呼ばれるコンビが大きな羽を背負って小さな階段を降りた日から、今日で、1年経った。

 

あともう少しでその日が終わってしまうことに気付いて、自分の気持ちをどこかでまとめておきたくて、ついにはてなブログに手を出してしまった。文才とセンスに満ちた人のためのドメインだろうに、それがないことを充分わかっていながら果敢に挑戦するくらいには、わたしはだいきほが好きだ。日付が変わるまでに書き終わるかはわからないけど、初めての記事を作ってみる。

 

2017年1月、星逢一夜のライブビューイング。WOWOWか何かで放送されていたルパン三世でうさんくさい魔術師みたいな役をしていた歌の上手な人が気になると友人に言ったら「映画館で観られるよ」と誘われて、地元の映画館に車で行った。大学より遠くまで走ったことなんかなくてどきどきしていたのに、幕間にはそれよりもどきどきしていて、うさんくさい魔術師みたいな役をしていた人が雪組の2番手男役で望海風斗という名前だとわかった。

きらきらのショー、素敵なトップコンビ、圧倒される組子たちの熱意。でもそれを凌ぐように望海風斗という人に魅了された。組子たちの名前もよくわからないまま、雪組の公演にならこの人が出るのだと覚えて帰った。

 

いつのまにかその人がだいもんと呼ばれていることを覚えて、応援する人をご贔屓と呼ぶのだと教わり、ご贔屓は望海風斗さまです、なんてツイッターに書いたりしてみた。次の公演はトップコンビの退団公演で、彼らがちぎみゆと言うおしどり夫婦なコンビだということをよく覚えて、となりの県までライブビューイングを観に行った。劇場のチケットの取り方はまだよく知らなかった。次の公演でこの人がトップになるんだなあと思う気持ちと、トップコンビの退団公演という重さを目の当たりにした衝撃で、帰りの電車に乗り遅れたりもした。

 

まだだいもんのことしかよくわからないまま、プレお披露目公演が始まる季節になった。娘役のトップも発表されて、この人がだいもんの相手役なんだなとなんとなく覚えて、少しずつ覚えたチケットの取り方を駆使してなんとか地元の公演を観劇できることになった。わたしの大好きなその人は生きることの不器用な男性をまっすぐに生きて、この間までいたトップの人の衣装を着てショーに出て、大きな羽を背負って、小さな階段を降りて、真ん中で手を振って幕の中に消えて行った。トップになったんだと、浅いファン歴の割にぼろ泣きして、帰りは道に迷った。

 

失礼なことにこのときはまだきほちゃんのことをよく認識していなかった。お歌が上手だなあ、すごいなあ、くらいだった。それが、大劇場お披露目公演と全ツを通してどんどん惹かれていって、いまではすっかり「だいきほ」のファンになっている。真彩希帆という娘役は、ノーマークだったわたしがわたしの家族をも巻き込んで応援するくらいに、とっても魅力的で可憐な娘役で、大好きなご贔屓さまの、大好きな相手役だ。だいもんの相手役がきほちゃんでよかった。雪組のトップ娘役がきほちゃんで本当によかった。

 

そんなふうに、だいきほコンビ発足からの1年は、きほちゃんに出会って、きほちゃんを好きになって、だいもんだけしか好きだと言えなかったわたしから、だいきほが好きなわたしになっていた1年になった。その中で、少しずつ組子さんの名前もわかるようになって、いろんな人の歌に惹かれて、踊りに見とれて、お芝居に泣いて、今では雪組のファンですと小さい声でなら言えるくらいになった。

 

きっとまた別の記事で雪組への気持ちとか大劇場お披露目の話とかは書くと思うけど、今日はとにかく、だいきほが羽を背負った日からの1年をなんとかしてお祝いしたかった。

絵も描けなければお手紙も書けなかったし、なんならこの記事も日付を越えてしまったけど、いまわたしはだいきほが大好きなんだということが、細々とインターネットの世界のどこかに浮かぶことになったらいいなと思っています。

 

だいもん、きほちゃん、トップコンビプレお披露目公演から1周年、本当におめでとうございます。これからも二人の道に光が満ちていますように、その姿を少しでも多くこの目に焼き付けていくことができますように。

 

大好きです。